痛みや歯の色、変色などにより虫歯かもと感じたら、速やかに歯科医院を受診することで治療を早く終えることができます。前回、虫歯の進行について述べさせて頂いたように、虫歯菌はゆっくりと段階を踏んで進行していきます。
前回のおさらいをしましょう。
C0~C1:フッ素塗布などを行い、経過観察する事が多くあります。症状としては、痛みをあまり感じません。実質欠損(歯が欠けている、穴が空き始めている)が認められると樹脂などにて充填処置を行います。治療回数は1回で終わる事が多い症例です。
C1~C2:症状としては、しみる、噛むと痛む、など、痛みの症状が出始めたところです。完全な実質欠損が認められると、そこから内部に広がり始めている段階なので、虫歯菌の感染の大きさによって、樹脂による充填処置で1回、または虫歯の範囲が大きければ、金属などを詰める、被せる処置により、2回~3回の処置で終えることが事が多い症例です。
C2~C3:症状としては、何もしていなくても痛みが出始めてきます。歯に触るのも痛んで来たりすると、虫歯菌が歯髄(神経)にまで達している事となり、その場合は神経を取る根管治療が必要となります。そうなると神経を取り、痛みの症状が無くなるまで根管(歯の根)の洗浄・消毒を行い、その後、土台を立てて、被せるという風に、7回以上は診療回数が掛かってきます(根管の洗浄・消毒の回数に左右されます)
C3~C4:症状としては神経が死んでしまっていれば、痛みは感じません。しかし、歯の根の先に膿を溜め始めると虫歯菌が歯髄(歯の神経)に達した時の痛み、またはそれ以上の痛みとなり、大きく腫れたりしてきます。こうなってしまうと、根の先に溜まった膿を出すことはかなり多くの時間と回数が掛かってしまい、また、虫歯菌の感染も大きくなっていれば、抜歯の可能性が大きくなります。
虫歯が神経まで達すると、しみる、等から、ズキズキと激しい痛みに襲われます。この状態のまま放置すると神経は死んでしまうため、激しい痛みはやがて治まります。これで痛みから解放された、と安堵するかもしれませんが、虫歯菌は根の先に潜んでおり、膿の袋を作ります。そのためまた痛みが再発してしまいます。そしてその影響はお口の中だけでなく、全身にも影響が出てしまいます。
・骨髄炎・・・根の中に残った虫歯菌が骨髄まで広がった状態を言います。顎の骨に炎症が起き、顎の骨の腐敗や発熱、嘔吐などの症状が起こります。設備の整った大学病院などで抗生物質の点滴を投与されることが多くあります。
・菌血症・・・虫歯菌が血管の中に入り込み、全身に回ってしまうことを言います。発熱などの症状がよく見られます。
虫歯は放置せず、早めに歯科医院を受診しましょう。
歯ぐきの腫れには歯周病による炎症ものと、それ以外の原因が考えられます。歯周病の場合、放置したままにしておくと歯が抜けるなど最悪な結果を招くことになります。また歯周病以外が原因の場合も思わぬ事態を招いてしまうことが考えられます。歯ぐきの腫れは、異常事態のサインです。日ごろから定期健診を受け、トラブルを未然に防ぐよう心掛けましょう。
医療法人社団デンタルケアコミュニティ
理事長兼西東京院院長
森村 新歯科医師
【経歴】
2003年 日本歯科大学 歯学部卒
大学病院で先進的な歯科診療を学び、その後、大学の研修施設でもある歯科医院で院長を務める。数々の医院にて一般歯科のほか、介護施設やご自宅に伺う訪問歯科まで数多くの経験を積み、2010年にフォレストデンタルクリニックを開院。
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