入れ歯の治療

ひと口に入れ歯と言っても、その製作には複数の専門家が関わっています。ここでいう専門家とは、歯科医師や歯科技工士のことを指します。具体的には、患者さまのお口の状況を確認してどのような入れ歯が合っているのかを判断したり、入れ歯の設計を行うのは歯科医師の仕事です。そして歯科医師の指示をもとに、実際の入れ歯をお作りするのは歯科技工士なのです。

ひとつの入れ歯作りに対して歯科医師と歯科技工士が協力する必要がありますので、両者の連携は、より良い入れ歯をお作りするために非常に重要です。

歯科技工士は通常、歯科技工所に所属しており、歯科医院は技術力のある歯科技工所や歯科技工士を選び、そこへ入れ歯の製作を依頼します。当院は提携する歯科技工所・歯科技工士との関係を大切にし、密接な連携と熟練の技術で、患者さまのお口によく合いしっかりと機能する入れ歯をご提供しています。

当院には、健康保険でお求めいただける入れ歯があります。保険を適用できますので、費用面でのご負担を減らすことが可能です。しかし、健康保険でお作りする入れ歯は、使用できる材料や治療法に制限が設けられており、すべての患者さまにご満足いただける入れ歯をお作りすることが難しいというデメリットが存在します。

そこで当院では、ご希望やこだわりを持つ患者さまにも喜んでいただけるよう、自費治療による特別な入れ歯のメニューもご用意しております。

金属の留め金を使用しない入れ歯です。金属を使用しませんので見た目が美しく、入れ歯だと気づかれにくい仕上がりになります。薄い作りですので装着時の違和感が少なく、また残った歯への負担が少ない点もメリットです。大切なご用事や会食、人前で喋る機会などのための特別な入れ歯として製作をご希望になる患者さまも多くいらっしゃいます。

磁石の力を用いて固定する入れ歯です。きちんと固定されるために外れにいという特徴があります。金属の留め金がありませんので見た目が良く、取り外しも簡単です。磁石を使用しているため、MRI検査などでは事前に別途処置が必要になるケースがありますので、持病などで通院・検査がある方はご注意ください。

マグネットデンチャーが磁石の力を使った部分入れ歯なのに対し、同じ方式でも総入れ歯の場合をオーバーデンチャーと呼びます。マグネットデンチャーと同じようにズレにくく、自然な噛み心地をお楽しみいただけます。

入れ歯の土台部分のことを「床（しょう）」と呼びますが、この床を金属で製作する入れ歯が金属床義歯です。金属を用いますので耐久性に優れ、変形や破損が起きにくいという強みがあります。厚みを薄くしてお作りすることで、装着時の違和感を減らしたり、飲食物の温度を感じやすくしたりすることが可能です。金属の種類によってはアレルギーが出るケースがありますので、ご不安な方はお気軽にご相談ください。