歯ぐきが赤く腫れて、ブラッシング時に出血したという経験をした方はとても多いと思います。
歯ぐきの腫れは、学童期のお子さんから高齢の方まで幅広い年代で起こる、非常にポピュラーな症状です。
しかし一言で歯ぐきの腫れといっても、その原因は様々です。
では歯ぐきの腫れは、どのような原因が考えられるのでしょうか?
健康な歯ぐきは、歯肉に腫れがなく、きれいなピンク色で引き締まっています。
ブラッシングしても出血することもなく、歯と歯の間の歯肉が丸みを帯びていない状態です。
歯ぐきの腫れには様々な症状や原因が考えられます。
歯肉の腫れで多いのは、ブラッシング不足による歯肉炎や歯周炎ですが、その他にも歯ぐきが腫れる原因が考えられます。では歯肉炎による歯ぐきの腫れを中心に、主な歯ぐきの腫れの症状と、原因をご紹介しましょう。
・歯肉炎および歯周炎
歯ぐきが赤く腫れ、歯磨きのときに出血が見られる場合、歯肉が炎症を起こしている歯肉炎および歯周炎といった、歯周病が考えられます。腫れた歯肉は赤くなっており、見た目にもブヨブヨとして締まりがありません。
歯ぐきの腫れの原因は、磨き残しです。磨き残しがあると、お口の中の細菌が寄り付いてプラークを作り出します。プラークはネバネバとした白い物質で、細菌の塊です。そこへ歯周病菌が棲みついて毒素を出し、歯ぐきに炎症を起こします。
歯肉炎の場合、ご家庭での丁寧なブラッシングで改善することができますが、歯周炎まで進行すると、歯石除去や歯科医院での治療が必要になります。
・アフタ性口内炎
歯ぐきの腫れで多い、アフタ性口内炎です。疲れたときに起こることが多く、ビタミン剤の服用や軟膏を塗布することで改善を試みます。
・歯の根の先に膿が溜まったことによるもの
歯の根の先に細菌が入り込んで、膿の袋を作り出します。歯ぐきに白いニキビのようなできものができた場合、この症状を疑います。根の中に繁殖した細菌を取り除く、根管治療を行います。
・良性腫瘍
歯に合わない被せ物などが原因で歯ぐきが刺激を受け、良性の腫瘍となって白いできものができる場合があります。
外科処置を行って取り除く治療が一般的です。
・悪性腫瘍
歯肉にできるガンです。2週間たっても口内炎の症状が改善しない、あるいは白くいびつなできものが大きくなる場合、早急に口腔外科を受診することをお勧めします。
歯ぐきの腫れには歯周病による炎症ものと、それ以外の原因が考えられます。歯周病の場合、放置したままにしておくと歯が抜けるなど最悪な結果を招くことになります。また歯周病以外が原因の場合も思わぬ事態を招いてしまうことが考えられます。歯ぐきの腫れは、異常事態のサインです。日ごろから定期健診を受け、トラブルを未然に防ぐよう心掛けましょう。
医療法人社団デンタルケアコミュニティ
理事長兼西東京院院長
森村 新歯科医師
【経歴】
2003年 日本歯科大学 歯学部卒
大学病院で先進的な歯科診療を学び、その後、大学の研修施設でもある歯科医院で院長を務める。数々の医院にて一般歯科のほか、介護施設やご自宅に伺う訪問歯科まで数多くの経験を積み、2010年にフォレストデンタルクリニックを開院。
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